前回の話
236 :ぺ:04/08/15 23:20
その夜、俺は上がりつつある雨の中を急いで帰った。
熱を帯びて一向に眠れない俺は、
覚えている総てのユリを思い起こして自分を慰めた。
237 :ぺ:04/08/15 23:22
俺はもうユリのことしか考えられなくて、頭の中はそのことだけ。
童貞の俺はユリのことを思うたびにユリの元彼のことがチラついていたけど、
夕べのユリの積極的な態度と「ダメじゃないけど・・・」と言う言葉を思い返して、
早くユリを自分のものだけにしたかった。
俺の家には常に母親がいるし、ユリの家なんて持っての他。
部室はユリが嫌がるし、当時のど田舎のラブホテルは
車で行くような場所にしかない。
何よりそんなところに行ったこともないし、ユリが嫌がるかも。
倉庫はあの通りだったし、やっぱりバイトの金で夏休みの最後に
どうにかして旅行へでも行けるようにするのがベストだなと、勝手な妄想。
翌日の練習はまったく身が入らず同じメニューをこなすEに怒られていた。
238 :ぺ:04/08/15 23:23
その日のユリもいつもと変わらず、坦々とメニューを進めていく。
初めてのキス以来、助走ポイント近くのコーナーに差し掛かるときに
掛けてくれるユリの声が、とても嬉しかったのを覚えている。
とりあえずこの天文部の合宿期間中はユリと一緒にいたいと思い、
より快適に過ごせる方法を探していた。
倉庫の入り口は校舎とは逆側になり、繋がる小体育館に遮られるため見えない。
深夜2人で過ごすのには絶好のポイントだった。
練習中にあることに思い至った俺は、その日の夜に実行に移した。
239 :ぺ:04/08/15 23:25
夕方まで寝た。風呂に入って夕飯を食べると急いで学校へ向かう。
倉庫内から、ハイジャンプ用のマットの周りに敷いている
薄手の補助マットを出してきて、ハイジャンプ用のマットの前に
敷き詰める。2枚を並べて敷いて残り1枚をハイジャンプ用のマットに
立てかけるようにするとリクライニングシートの出来上がり。
家から持参した防虫スプレーも完備。
試しに寝てみるとグラウンド脇の街灯の灯りも程好く、
見上げると満天の星空が見えた。
その夜から流星の見られる数が増え翌晩がピークを迎えると聞いていた。
ユリと出来るだけ一緒にいたかったけど、この仕事をしていたら
ユリの観測時間が始まってしまっていた。
手を洗い天文部の部室へペンライトを借りに行く。
Hと今夜の流星の話をして屋上へ向かおうとしたとき、
同学年の女子天文部員が追いかけてきた。
呼び止めた俺に言いにくそうに聞いてきた。
「あの、ユリのとこに行くよね?」
240 :ぺ:04/08/15 23:30
2人で抜け出したりして、特に女子部員にはバレてないわけがない。
(ユリの話だと初日にすでに感づかれていた)
あっさり言われて少したじろぐ俺。話が見えないので返事に困って
「ん?Nもいるし」とごまかすと
彼女はわずかに口を歪めて急いで言った。
「いま、ユリ、先輩と観測してるから。」
241 :ぺ:04/08/15 23:32
事態を飲み込めない俺は踵を返す彼女を見送り、
階段を昇り始めた。
先輩って3年?誰?わざわざ俺を呼び止めて言うってことは?
OB?奴か?なんでだ?
長期の休み中に大学に進学したOBが訪ねてくることは通常よくある。
運動部では進学して現役で続けるOBが練習をみてくれることも多い。
別段不思議な話ではない。
けれどユリと奴が一緒にいるのかと思うと遣り切れなかった。
気は重かったがなによりユリが気になって仕方が無かった。
俺のときのように並んで星を見ているのだろうか。
確かめずにはいられなかった。
247 :ぺ:04/08/16 20:33 ID:RzWJxTL2
テラス前で予備のマットを掴むと屋上へ昇る。
FMラジオが今夜も鳴っている。
ユリは今、東の空を観測しているはず。
俺はペンライトを頼りに北天を観測しているはずのNの元へ足を進めた。
俺「うっす」
N「いよっす」
俺「どーすか」
N「ご覧の通りっすよ」
248 :ぺ:04/08/16 20:34
Nの隣で仰向けになる。
俺「やっぱ多いの?」
N「大漁。明日はもっとね。あー早く呑みてー。」
俺「OB来てんの?」
N「んー、まっO先生の麻雀のメンツ。そのうち消えるよ。」
たぶんNも気付いている。
その夜は雲ひとつ無い晴天。
O先生は撮影に掛かりっきりで麻雀はないだろう。
たぶんNは俺に気を使ってくれているんだなと思っていた。
249 :ぺ:04/08/16 20:34
夕べ、帰宅する前に顔を出した天文部の部室では、
先にいた女子部員2名が視聴覚室に寝にいっていて、
観測から戻った女子部員1名と起きている数名の男子部員が呑んでいた。
NもHも起きていて少しだけ呑み直したていると、
機嫌よく飲んでいた女子部員が俺の隣へ移ってきて
内緒話のように耳元で「ユリは?」と小声で聞いてきて笑った。
内心、焦っていたけど場を壊さないように俺も彼女に耳元に口を寄せて
「寝てるんじゃないの」と笑いながら応えた。
その彼女は「えー?」といいながら俺の背中を軽く叩いた。
やりとりを見ていたNが
「そこ、何やってんの?」とHと一緒にニヤついていた。
250 :ぺ:04/08/16 20:35
その時はそれ以上の突っ込んだ会話もなく馬鹿話が続き、
やはりタバコの煙が気になってその場を後にした。
女の感は鋭いし、呑み会でいない奴を肴にするのはセオリーだから、
俺がユリ狙いで参加してるのはもう見え見えなわけで。
さっき、下の廊下で声を掛けてきて怒っているような早口で
ユリとOBのことを告げた同学年の女子部員もNも、
部外者が持ち込んだトラブルを鬱陶しいながらも
回避しようとしてるんだろうなと思った。
俺は切欠を作ってくれたNにすまなく思い話題を替えた。
252 :ぺ:04/08/16 20:36
ユリの方へ行きたかったけど、行った後のリアクションも予想がつかない。
グダグダしているうちに交代の時間となり、マットを持って
Nと一緒にテラスへ降りた。
廊下へ戻ると交代した観測部員らと一緒にユリも戻ってきた。
隣に見覚えのない背の高い男がいた。
ユリは笑っていた。
253 :ぺ:04/08/16 20:37
ユリは俺を見つけると一瞬驚いたような顔をしたが
すぐに笑顔に戻して小さく手を振った。
その男=Gから少しだけ離れたような気がした。
記録を付け階下へと歩き出しながらNが俺をGに「見学者」と紹介すると、
Gは軽く挨拶をして足早に離れていった。
ろくに挨拶も返せずに、たぶん俺の顔は強張っていたと思う。
まったく余裕がなくて怖い顔で睨んでいたのかも知れない。
皆の後について天文部へ。Gの話に笑うユリ。
階段を下りるとゆっくりと歩くユリが横に並んで、
シャツの裾を軽く掴んで並んで歩きながら小さな声で言った。
「ごめん、後で行くから部室で待ってて」
254 :ぺ:04/08/16 20:39
俺は天文部の部室のほうへ向かっていくユリたちと別れ校舎の外へでた。
陸上部の部室がある第2グラウンドの方へ向かう。
ユリには何の非もないけどユリに対して怒っていた。
なぜ奴に笑顔をみせるのか?なぜ俺は後回しなのか?
それでもユリが俺のところへ来てくれるのを待っている。
自分でも気持ちの整理がつかないまま陸上部の部室で待っていた。
255 :ぺ:04/08/16 20:40
事前に確認していたユリの次の観測時間まで2時間。
少しでもユリと一緒に過ごしたいと思っているのに、
無駄に時間が過ぎていく。
古いスポーツ雑誌を読み返したりしていても気は漫ろ。
換気扇しかない締め切った部室は蒸し暑い。
イラついてきた俺は部室を出て倉庫へ向かうことにした。
万が一すれ違ってもユリならおれが倉庫にいることが分かるだろうし、
出迎える形になってもそのまま倉庫へ向かえばいい。
256 :ぺ:04/08/16 20:42
部室を出て小体育館の角を曲がろうとしたとき
校舎の正面玄関に停められた車に乗り込むGが見えた。
ポーチに取り付けられた2灯の灯りに照らされたのは
さっき見た背の高いGの姿だった。
車は暫くして走り出し通用門のほうへ動き出し、
手前で一旦停まると再び走り出した。
258 :ぺ:04/08/16 20:46
ポーチの光も届かないのでよく見えなかったが、
もしも、助手席にユリが乗っていたらと考えると
吐き気がして洗い場に急いだ。
自己嫌悪と怒りがぶり返してきて最悪の気分で
ユリに合いたい気持ちも萎えて、洗い場で顔を洗うと
自分で用意した倉庫前のマットへ行き横になった。
見上げると拭き取っていない水ががに入りに
満天の星空が滲んでいた。
267 :ぺ:04/08/17 00:56
前日からの興奮による寝不足とその日の練習による
疲労、先ほど味わった精神的な疲れでいつのまにか寝ていた。
沈むマットの動きと頬に触れる手で目を覚ますとユリがいた。
ユリはスニーカーを脱いで俺を跨ぐ様にしてしゃがみ込み
俺の頬を両手で挟んでキスをした。
「ごめんね。遅くなっちゃったよ。怒って帰っちゃったのかと思った。」
潤んだように見える目をしたユリに顔を間近で見た俺は、
さっきの怒りも忘れて抱きしめてキスを返した。
268 :ぺ:04/08/17 00:58
唇を重ねながらユリは足を伸ばし、俺の身体の上に反るように身体を重ねた。
少し乱暴にユリの口を貪る。「ん、ん、ん」と息をもらしながらユリが応えてくる。
ややあって唇を離すとユリが名残惜しそうに「ちゅっちゅちゅっ」と音をたてて
吸い付いて俺の唇を軽く噛んだ。
肩に手を回して引き、ユリの身体を反転させて隣に寝させた。
ユリはすぐに抱き枕を抱くように身体を密着させて、
顔を俺の肩に埋めるようにして首に唇を押し付けてきた。
ユリと2人だけでいることはとても嬉しかったが、
積極的なユリに少し驚いていた。
269 :ぺ:04/08/17 00:59
時間を確認するとあれから1時間半以上経っていてそれにも驚く俺。
部室を出て少なくともこの場所1時間以上は寝ていたことになる。
あと10分足らずでユリの次の観測時間が廻ってくる。
それよりユリはこの時間まで何をしていたんだろう。
俺が時計を見ているのに気付いたのかユリが甘えるように言った。
「次、代わってもらっちゃったからもう少し大丈夫だよ」
271 :ぺ:04/08/17 01:01
俺は急に積極的になったユリに押されつつも、冷静に考えていた。
今夜ユリに何かあったのでは?と疑っていた。
Gと観測していたユリ、俺を2時間近く待たせていたユリ。
急に変わったユリ。ユリの総てが気に掛かった。
俺も若かったし、なにしろその時点で未だ童貞だったから
相手がどうでも良いような女でチャンスがあれば
迷わず最後まで行っちゃってたと思う。
けれど、ユリのことは本当に好きだったから総てを知りたかったし、
彼女を寝取られた苦い経験を持つ俺にとってはとても気になることだった。
「あれ?前の彼?」
ユリの動きが止まった。
272 :ぺ:04/08/17 01:04
聞こえていた少し早い息遣いが一瞬止まる。
呼吸する胸と腹筋の動き押し付けた胸から伝わる鼓動。
先ほどとは打って変わった消え入りそうな声で「うん」と頷くユリ。
「何してた?」
落ち着いた声で質問している自分に驚いた。
ユリ「え?」
俺「さっき、何してた?」
ユリ「え?いつ?屋上?」
俺「ん」
ユリ「怒ってる?・・・ごめんね、ごめんね・・・でもね・・・」
俺を抱きしめて下にずれるように胸に顔を摺り寄せ、
俺の顔を窺うように潤んだように見える瞳を向けた。
273 :ぺ:04/08/17 01:05
俺「怒ってはいない・・・ただ知っておきたいだけ」
ユリ「もう終わったの。ただの先輩なの。でも先輩だから今日みたいに
来られたら・・・困るけど・・・しょうが無いの」
俺「それはわかるよ・・・でもなんで一緒にいるの?」
ユリ「・・・観測だから断れないし・・・」
ユリの言うことは尤もだ。
俺はそのことについてはもう聞くことはないし、
言葉を詰まらせながら答えるユリが可愛そうだったが、
更に問い詰めたいサディスティックな気分が勝っていた。
今まで憧れの対象だったユリが目の前で従順に応える姿が
たまらなく愛しいのと、過去に彼女を寝取られた経験が
そうさせたのかも知れない。
274 :ぺ:04/08/17 01:10
俺「・・・今まで何してた?」
ユリに身体が再び固くなるのが分かった。
ユリ「・・・ごめんね・・・話が長くなって・・」
俺「誰?」
ユリ「・・・」
俺「言いたくなければ言わなくていいけど、何の話?」
泣きそうな声で懸命に答えるユリ。
「・・・Gさん・・先輩と・・・」
俺「ん?・・・あいつ車で出てったよ。帰っちゃったんじゃないの?」
ユリは答えない。
俺のシャツを掴む手に力が入っている。
ユリは顔を伏せた。
ユリの身体が小刻みに揺れた。
そして、ユリは泣いていた。
280 :ぺ:04/08/17 11:28
半年前のあの時と同じだった。
Aが卒業して無事合格発表を迎え、お祝いのデートでもと思い誘い出した。
もちろん約束のことで頭がいっぱいだった。
様々なエロ教材と友達から得た知識で、数日前から妄想の毎日。
避妊具もしっかりと携えていた。
281 :ぺ:04/08/17 11:29
隣の街で遊び、いつもの彼女の家。
町の郊外で大きな農園と鉄工所を営むAの家は広くて
農園より少しだけ離れた場所にあった。
日中はいつも家族中で農園に出ているため家にはお年寄りだけ。
いつも最後はAの部屋で楽しんでいた。
その日もAの部屋に忍び込んでマターリしてからいざ本番へ。
何故かデート中から照れたようにキスを拒むAを
初々しくは思っても訝しく感じることはなかった。
282 :ぺ:04/08/17 11:30
もうそのことだけにしか頭にない俺は焦らされて爆発寸前。
嫌がるAを押し倒して無理やりキスをして、いつものパターンに入ろうとした時、
俺の下でAが泣いていた。
動揺した俺は「ごめん」と自分の性急さを謝り彼女の頭を撫でていると、
Aは身体を返して背を向けた。
思春期のポッチャリとしたAの身体がすすり泣く声とともに揺れていた。
「やっぱり怖い?」と聞くとAはガクガクと頷いた。
小刻みに震えながら引きつるようにすすり泣くA。
「ごめん・・・またにしよう」と背中から抱きしめるとビクッと身体を震わせ
身体が硬直して泣き声も一瞬止んだ。
上下する背中とすすり上げる音。覗き込むと毛布を顔に押し当てていた。
暫くしてAがやや落ち着いてきたので、ここはご機嫌をとってとりあえず
Fまでしてもらわないと治まりがつかないななどと考えていると、
Aから耳を疑う衝撃の告白。
283 :ぺ:04/08/17 11:32
A「ヒグッ・・・もう遭えない・・・んっ・・・Mと遭えない・・・」
俺「・・・ん?」
A「ヒグッ・・・好きな人ができた・・・」
俺「・・・なんだそれ?・・俺じゃないの?」
A「んっ・・・んっ・・・違う・・人。」
俺は初めてキスを交わすような
恋人としての付き合いをしたのがAだったし
それまでは友達の延長みたいなグループ交際での
自然消滅的な終わり方しか経験がなかったので、
はっきり別れを切り出されるということがよく分からなかった。
284 :ぺ:04/08/17 11:32
俺「俺のこと嫌い?」
A「・・・嫌いじゃない・・・けど・・」
俺「けど?」
A「あっちのほうが好き。」
俺「それ、嫌いってことだろ?」
A「・・違うけど・・・そうなのかな?・・分かんない・・」
俺「誰?」
A「えっ?・・・Mの・・知らない人・・・」
俺はさっきまで恋人だと思っていたAの言葉に怒り、
興奮して乱暴に彼女を振り返らせた。
285 :ぺ:04/08/17 11:34
顔を伏せるようにするA。
「ごめ・・ん・・なさい・・でも・・」
俺は寝ていられなくなり身を起こすと無理やりAも起こした。
ベッドの上で横座りになったAは俺の顔を見ようとしない。
俺「言い訳はいいよ・・・いつからだよ。」・・
A「・・・受験終わってから・・・」
俺「中3?」
A「ん・・・クラスメイト・・・」
年下に彼女を取られた悔しさがジリジリと俺を焼く。
287 :ぺ:04/08/17 11:36
俺「なんで早く言わないんだよ。」
A「まだ好きかどうか分からなかったし・・・それに・・・Mが好きだったから・・・」
俺「・・・いつ好きになったんだよ、そいつのこと。」
握った毛布を顔まで引き上げて俺から身を守るように身体を隠している。
Aは顔を伏せたまま言い難そうに答えた。
「・・・よくわかんないけど・・・一緒にいて・・・だんだん好きになって・・・」
「・・・約束破ったから・・・もうMと遭えないって思って・・・」
衝撃だった。言いようのない衝撃を受けた。
288 :ぺ:04/08/17 11:38
再び泣きじゃくりだしたAの前で呆然とする。
俺も泣きたかった。
俺「・・・なんで・・・したの・・・」
A「毎日・・・毎日好きって言われて・・・」
俺「なんで今日遭った?」
A「・・・言おうと思って・・・でも言えなくて・・・」
A「・・・Mが・・・初めて好きになった人だったから・・・」
泣きじゃくるAの声は次第に大きくなり、
いつのまにかAから離れて立ち尽くす俺は、
号泣するAを見下ろしていた。
289 :ぺ:04/08/17 11:39
そのときの俺は泣いていたのかもしれない。
どのくらいの時間そうしていたのか分からないが、
突然部屋のドアが開いてAの祖母が部屋を覗き込んだ。
たぶんAの泣き声が心配になったんだろう。
俺もAも驚いてドアの前に立つAの祖母を見つめた。
Aの祖母は真っ赤に泣き腫らしている孫の顔と
怒りと悲しみと悔しさで歪んでいる顔の顔を見て
怒ったような困ったような顔で「今日は帰りなさい」とだけ言った。
俺は恥ずかしくなって挨拶もせずにAの家を走り出た。
外は日が傾いて空気が冷え始めていた。
俺は斬り捨てられた。
290 :ぺ(閑話休題):04/08/17 11:44
以上、高1失恋回想シーンでした。
この話全部が回想なわけなんですけどね・・・
引用元:PINKちゃんねる
http://sakura01.bbspink.com/test/read.cgi/hneta/1090996575/
2回目のNTR・・・切ないですね。
その後、主は幸せを掴めたのでしょうか?!
236 :ぺ:04/08/15 23:20
その夜、俺は上がりつつある雨の中を急いで帰った。
熱を帯びて一向に眠れない俺は、
覚えている総てのユリを思い起こして自分を慰めた。
237 :ぺ:04/08/15 23:22
俺はもうユリのことしか考えられなくて、頭の中はそのことだけ。
童貞の俺はユリのことを思うたびにユリの元彼のことがチラついていたけど、
夕べのユリの積極的な態度と「ダメじゃないけど・・・」と言う言葉を思い返して、
早くユリを自分のものだけにしたかった。
俺の家には常に母親がいるし、ユリの家なんて持っての他。
部室はユリが嫌がるし、当時のど田舎のラブホテルは
車で行くような場所にしかない。
何よりそんなところに行ったこともないし、ユリが嫌がるかも。
倉庫はあの通りだったし、やっぱりバイトの金で夏休みの最後に
どうにかして旅行へでも行けるようにするのがベストだなと、勝手な妄想。
翌日の練習はまったく身が入らず同じメニューをこなすEに怒られていた。
238 :ぺ:04/08/15 23:23
その日のユリもいつもと変わらず、坦々とメニューを進めていく。
初めてのキス以来、助走ポイント近くのコーナーに差し掛かるときに
掛けてくれるユリの声が、とても嬉しかったのを覚えている。
とりあえずこの天文部の合宿期間中はユリと一緒にいたいと思い、
より快適に過ごせる方法を探していた。
倉庫の入り口は校舎とは逆側になり、繋がる小体育館に遮られるため見えない。
深夜2人で過ごすのには絶好のポイントだった。
練習中にあることに思い至った俺は、その日の夜に実行に移した。
239 :ぺ:04/08/15 23:25
夕方まで寝た。風呂に入って夕飯を食べると急いで学校へ向かう。
倉庫内から、ハイジャンプ用のマットの周りに敷いている
薄手の補助マットを出してきて、ハイジャンプ用のマットの前に
敷き詰める。2枚を並べて敷いて残り1枚をハイジャンプ用のマットに
立てかけるようにするとリクライニングシートの出来上がり。
家から持参した防虫スプレーも完備。
試しに寝てみるとグラウンド脇の街灯の灯りも程好く、
見上げると満天の星空が見えた。
その夜から流星の見られる数が増え翌晩がピークを迎えると聞いていた。
ユリと出来るだけ一緒にいたかったけど、この仕事をしていたら
ユリの観測時間が始まってしまっていた。
手を洗い天文部の部室へペンライトを借りに行く。
Hと今夜の流星の話をして屋上へ向かおうとしたとき、
同学年の女子天文部員が追いかけてきた。
呼び止めた俺に言いにくそうに聞いてきた。
「あの、ユリのとこに行くよね?」
240 :ぺ:04/08/15 23:30
2人で抜け出したりして、特に女子部員にはバレてないわけがない。
(ユリの話だと初日にすでに感づかれていた)
あっさり言われて少したじろぐ俺。話が見えないので返事に困って
「ん?Nもいるし」とごまかすと
彼女はわずかに口を歪めて急いで言った。
「いま、ユリ、先輩と観測してるから。」
241 :ぺ:04/08/15 23:32
事態を飲み込めない俺は踵を返す彼女を見送り、
階段を昇り始めた。
先輩って3年?誰?わざわざ俺を呼び止めて言うってことは?
OB?奴か?なんでだ?
長期の休み中に大学に進学したOBが訪ねてくることは通常よくある。
運動部では進学して現役で続けるOBが練習をみてくれることも多い。
別段不思議な話ではない。
けれどユリと奴が一緒にいるのかと思うと遣り切れなかった。
気は重かったがなによりユリが気になって仕方が無かった。
俺のときのように並んで星を見ているのだろうか。
確かめずにはいられなかった。
247 :ぺ:04/08/16 20:33 ID:RzWJxTL2
テラス前で予備のマットを掴むと屋上へ昇る。
FMラジオが今夜も鳴っている。
ユリは今、東の空を観測しているはず。
俺はペンライトを頼りに北天を観測しているはずのNの元へ足を進めた。
俺「うっす」
N「いよっす」
俺「どーすか」
N「ご覧の通りっすよ」
248 :ぺ:04/08/16 20:34
Nの隣で仰向けになる。
俺「やっぱ多いの?」
N「大漁。明日はもっとね。あー早く呑みてー。」
俺「OB来てんの?」
N「んー、まっO先生の麻雀のメンツ。そのうち消えるよ。」
たぶんNも気付いている。
その夜は雲ひとつ無い晴天。
O先生は撮影に掛かりっきりで麻雀はないだろう。
たぶんNは俺に気を使ってくれているんだなと思っていた。
249 :ぺ:04/08/16 20:34
夕べ、帰宅する前に顔を出した天文部の部室では、
先にいた女子部員2名が視聴覚室に寝にいっていて、
観測から戻った女子部員1名と起きている数名の男子部員が呑んでいた。
NもHも起きていて少しだけ呑み直したていると、
機嫌よく飲んでいた女子部員が俺の隣へ移ってきて
内緒話のように耳元で「ユリは?」と小声で聞いてきて笑った。
内心、焦っていたけど場を壊さないように俺も彼女に耳元に口を寄せて
「寝てるんじゃないの」と笑いながら応えた。
その彼女は「えー?」といいながら俺の背中を軽く叩いた。
やりとりを見ていたNが
「そこ、何やってんの?」とHと一緒にニヤついていた。
250 :ぺ:04/08/16 20:35
その時はそれ以上の突っ込んだ会話もなく馬鹿話が続き、
やはりタバコの煙が気になってその場を後にした。
女の感は鋭いし、呑み会でいない奴を肴にするのはセオリーだから、
俺がユリ狙いで参加してるのはもう見え見えなわけで。
さっき、下の廊下で声を掛けてきて怒っているような早口で
ユリとOBのことを告げた同学年の女子部員もNも、
部外者が持ち込んだトラブルを鬱陶しいながらも
回避しようとしてるんだろうなと思った。
俺は切欠を作ってくれたNにすまなく思い話題を替えた。
252 :ぺ:04/08/16 20:36
ユリの方へ行きたかったけど、行った後のリアクションも予想がつかない。
グダグダしているうちに交代の時間となり、マットを持って
Nと一緒にテラスへ降りた。
廊下へ戻ると交代した観測部員らと一緒にユリも戻ってきた。
隣に見覚えのない背の高い男がいた。
ユリは笑っていた。
253 :ぺ:04/08/16 20:37
ユリは俺を見つけると一瞬驚いたような顔をしたが
すぐに笑顔に戻して小さく手を振った。
その男=Gから少しだけ離れたような気がした。
記録を付け階下へと歩き出しながらNが俺をGに「見学者」と紹介すると、
Gは軽く挨拶をして足早に離れていった。
ろくに挨拶も返せずに、たぶん俺の顔は強張っていたと思う。
まったく余裕がなくて怖い顔で睨んでいたのかも知れない。
皆の後について天文部へ。Gの話に笑うユリ。
階段を下りるとゆっくりと歩くユリが横に並んで、
シャツの裾を軽く掴んで並んで歩きながら小さな声で言った。
「ごめん、後で行くから部室で待ってて」
254 :ぺ:04/08/16 20:39
俺は天文部の部室のほうへ向かっていくユリたちと別れ校舎の外へでた。
陸上部の部室がある第2グラウンドの方へ向かう。
ユリには何の非もないけどユリに対して怒っていた。
なぜ奴に笑顔をみせるのか?なぜ俺は後回しなのか?
それでもユリが俺のところへ来てくれるのを待っている。
自分でも気持ちの整理がつかないまま陸上部の部室で待っていた。
255 :ぺ:04/08/16 20:40
事前に確認していたユリの次の観測時間まで2時間。
少しでもユリと一緒に過ごしたいと思っているのに、
無駄に時間が過ぎていく。
古いスポーツ雑誌を読み返したりしていても気は漫ろ。
換気扇しかない締め切った部室は蒸し暑い。
イラついてきた俺は部室を出て倉庫へ向かうことにした。
万が一すれ違ってもユリならおれが倉庫にいることが分かるだろうし、
出迎える形になってもそのまま倉庫へ向かえばいい。
256 :ぺ:04/08/16 20:42
部室を出て小体育館の角を曲がろうとしたとき
校舎の正面玄関に停められた車に乗り込むGが見えた。
ポーチに取り付けられた2灯の灯りに照らされたのは
さっき見た背の高いGの姿だった。
車は暫くして走り出し通用門のほうへ動き出し、
手前で一旦停まると再び走り出した。
258 :ぺ:04/08/16 20:46
ポーチの光も届かないのでよく見えなかったが、
もしも、助手席にユリが乗っていたらと考えると
吐き気がして洗い場に急いだ。
自己嫌悪と怒りがぶり返してきて最悪の気分で
ユリに合いたい気持ちも萎えて、洗い場で顔を洗うと
自分で用意した倉庫前のマットへ行き横になった。
見上げると拭き取っていない水ががに入りに
満天の星空が滲んでいた。
267 :ぺ:04/08/17 00:56
前日からの興奮による寝不足とその日の練習による
疲労、先ほど味わった精神的な疲れでいつのまにか寝ていた。
沈むマットの動きと頬に触れる手で目を覚ますとユリがいた。
ユリはスニーカーを脱いで俺を跨ぐ様にしてしゃがみ込み
俺の頬を両手で挟んでキスをした。
「ごめんね。遅くなっちゃったよ。怒って帰っちゃったのかと思った。」
潤んだように見える目をしたユリに顔を間近で見た俺は、
さっきの怒りも忘れて抱きしめてキスを返した。
268 :ぺ:04/08/17 00:58
唇を重ねながらユリは足を伸ばし、俺の身体の上に反るように身体を重ねた。
少し乱暴にユリの口を貪る。「ん、ん、ん」と息をもらしながらユリが応えてくる。
ややあって唇を離すとユリが名残惜しそうに「ちゅっちゅちゅっ」と音をたてて
吸い付いて俺の唇を軽く噛んだ。
肩に手を回して引き、ユリの身体を反転させて隣に寝させた。
ユリはすぐに抱き枕を抱くように身体を密着させて、
顔を俺の肩に埋めるようにして首に唇を押し付けてきた。
ユリと2人だけでいることはとても嬉しかったが、
積極的なユリに少し驚いていた。
269 :ぺ:04/08/17 00:59
時間を確認するとあれから1時間半以上経っていてそれにも驚く俺。
部室を出て少なくともこの場所1時間以上は寝ていたことになる。
あと10分足らずでユリの次の観測時間が廻ってくる。
それよりユリはこの時間まで何をしていたんだろう。
俺が時計を見ているのに気付いたのかユリが甘えるように言った。
「次、代わってもらっちゃったからもう少し大丈夫だよ」
271 :ぺ:04/08/17 01:01
俺は急に積極的になったユリに押されつつも、冷静に考えていた。
今夜ユリに何かあったのでは?と疑っていた。
Gと観測していたユリ、俺を2時間近く待たせていたユリ。
急に変わったユリ。ユリの総てが気に掛かった。
俺も若かったし、なにしろその時点で未だ童貞だったから
相手がどうでも良いような女でチャンスがあれば
迷わず最後まで行っちゃってたと思う。
けれど、ユリのことは本当に好きだったから総てを知りたかったし、
彼女を寝取られた苦い経験を持つ俺にとってはとても気になることだった。
「あれ?前の彼?」
ユリの動きが止まった。
272 :ぺ:04/08/17 01:04
聞こえていた少し早い息遣いが一瞬止まる。
呼吸する胸と腹筋の動き押し付けた胸から伝わる鼓動。
先ほどとは打って変わった消え入りそうな声で「うん」と頷くユリ。
「何してた?」
落ち着いた声で質問している自分に驚いた。
ユリ「え?」
俺「さっき、何してた?」
ユリ「え?いつ?屋上?」
俺「ん」
ユリ「怒ってる?・・・ごめんね、ごめんね・・・でもね・・・」
俺を抱きしめて下にずれるように胸に顔を摺り寄せ、
俺の顔を窺うように潤んだように見える瞳を向けた。
273 :ぺ:04/08/17 01:05
俺「怒ってはいない・・・ただ知っておきたいだけ」
ユリ「もう終わったの。ただの先輩なの。でも先輩だから今日みたいに
来られたら・・・困るけど・・・しょうが無いの」
俺「それはわかるよ・・・でもなんで一緒にいるの?」
ユリ「・・・観測だから断れないし・・・」
ユリの言うことは尤もだ。
俺はそのことについてはもう聞くことはないし、
言葉を詰まらせながら答えるユリが可愛そうだったが、
更に問い詰めたいサディスティックな気分が勝っていた。
今まで憧れの対象だったユリが目の前で従順に応える姿が
たまらなく愛しいのと、過去に彼女を寝取られた経験が
そうさせたのかも知れない。
274 :ぺ:04/08/17 01:10
俺「・・・今まで何してた?」
ユリに身体が再び固くなるのが分かった。
ユリ「・・・ごめんね・・・話が長くなって・・」
俺「誰?」
ユリ「・・・」
俺「言いたくなければ言わなくていいけど、何の話?」
泣きそうな声で懸命に答えるユリ。
「・・・Gさん・・先輩と・・・」
俺「ん?・・・あいつ車で出てったよ。帰っちゃったんじゃないの?」
ユリは答えない。
俺のシャツを掴む手に力が入っている。
ユリは顔を伏せた。
ユリの身体が小刻みに揺れた。
そして、ユリは泣いていた。
280 :ぺ:04/08/17 11:28
半年前のあの時と同じだった。
Aが卒業して無事合格発表を迎え、お祝いのデートでもと思い誘い出した。
もちろん約束のことで頭がいっぱいだった。
様々なエロ教材と友達から得た知識で、数日前から妄想の毎日。
避妊具もしっかりと携えていた。
281 :ぺ:04/08/17 11:29
隣の街で遊び、いつもの彼女の家。
町の郊外で大きな農園と鉄工所を営むAの家は広くて
農園より少しだけ離れた場所にあった。
日中はいつも家族中で農園に出ているため家にはお年寄りだけ。
いつも最後はAの部屋で楽しんでいた。
その日もAの部屋に忍び込んでマターリしてからいざ本番へ。
何故かデート中から照れたようにキスを拒むAを
初々しくは思っても訝しく感じることはなかった。
282 :ぺ:04/08/17 11:30
もうそのことだけにしか頭にない俺は焦らされて爆発寸前。
嫌がるAを押し倒して無理やりキスをして、いつものパターンに入ろうとした時、
俺の下でAが泣いていた。
動揺した俺は「ごめん」と自分の性急さを謝り彼女の頭を撫でていると、
Aは身体を返して背を向けた。
思春期のポッチャリとしたAの身体がすすり泣く声とともに揺れていた。
「やっぱり怖い?」と聞くとAはガクガクと頷いた。
小刻みに震えながら引きつるようにすすり泣くA。
「ごめん・・・またにしよう」と背中から抱きしめるとビクッと身体を震わせ
身体が硬直して泣き声も一瞬止んだ。
上下する背中とすすり上げる音。覗き込むと毛布を顔に押し当てていた。
暫くしてAがやや落ち着いてきたので、ここはご機嫌をとってとりあえず
Fまでしてもらわないと治まりがつかないななどと考えていると、
Aから耳を疑う衝撃の告白。
283 :ぺ:04/08/17 11:32
A「ヒグッ・・・もう遭えない・・・んっ・・・Mと遭えない・・・」
俺「・・・ん?」
A「ヒグッ・・・好きな人ができた・・・」
俺「・・・なんだそれ?・・俺じゃないの?」
A「んっ・・・んっ・・・違う・・人。」
俺は初めてキスを交わすような
恋人としての付き合いをしたのがAだったし
それまでは友達の延長みたいなグループ交際での
自然消滅的な終わり方しか経験がなかったので、
はっきり別れを切り出されるということがよく分からなかった。
284 :ぺ:04/08/17 11:32
俺「俺のこと嫌い?」
A「・・・嫌いじゃない・・・けど・・」
俺「けど?」
A「あっちのほうが好き。」
俺「それ、嫌いってことだろ?」
A「・・違うけど・・・そうなのかな?・・分かんない・・」
俺「誰?」
A「えっ?・・・Mの・・知らない人・・・」
俺はさっきまで恋人だと思っていたAの言葉に怒り、
興奮して乱暴に彼女を振り返らせた。
285 :ぺ:04/08/17 11:34
顔を伏せるようにするA。
「ごめ・・ん・・なさい・・でも・・」
俺は寝ていられなくなり身を起こすと無理やりAも起こした。
ベッドの上で横座りになったAは俺の顔を見ようとしない。
俺「言い訳はいいよ・・・いつからだよ。」・・
A「・・・受験終わってから・・・」
俺「中3?」
A「ん・・・クラスメイト・・・」
年下に彼女を取られた悔しさがジリジリと俺を焼く。
287 :ぺ:04/08/17 11:36
俺「なんで早く言わないんだよ。」
A「まだ好きかどうか分からなかったし・・・それに・・・Mが好きだったから・・・」
俺「・・・いつ好きになったんだよ、そいつのこと。」
握った毛布を顔まで引き上げて俺から身を守るように身体を隠している。
Aは顔を伏せたまま言い難そうに答えた。
「・・・よくわかんないけど・・・一緒にいて・・・だんだん好きになって・・・」
「・・・約束破ったから・・・もうMと遭えないって思って・・・」
衝撃だった。言いようのない衝撃を受けた。
288 :ぺ:04/08/17 11:38
再び泣きじゃくりだしたAの前で呆然とする。
俺も泣きたかった。
俺「・・・なんで・・・したの・・・」
A「毎日・・・毎日好きって言われて・・・」
俺「なんで今日遭った?」
A「・・・言おうと思って・・・でも言えなくて・・・」
A「・・・Mが・・・初めて好きになった人だったから・・・」
泣きじゃくるAの声は次第に大きくなり、
いつのまにかAから離れて立ち尽くす俺は、
号泣するAを見下ろしていた。
289 :ぺ:04/08/17 11:39
そのときの俺は泣いていたのかもしれない。
どのくらいの時間そうしていたのか分からないが、
突然部屋のドアが開いてAの祖母が部屋を覗き込んだ。
たぶんAの泣き声が心配になったんだろう。
俺もAも驚いてドアの前に立つAの祖母を見つめた。
Aの祖母は真っ赤に泣き腫らしている孫の顔と
怒りと悲しみと悔しさで歪んでいる顔の顔を見て
怒ったような困ったような顔で「今日は帰りなさい」とだけ言った。
俺は恥ずかしくなって挨拶もせずにAの家を走り出た。
外は日が傾いて空気が冷え始めていた。
俺は斬り捨てられた。
290 :ぺ(閑話休題):04/08/17 11:44
以上、高1失恋回想シーンでした。
この話全部が回想なわけなんですけどね・・・
引用元:PINKちゃんねる
http://sakura01.bbspink.com/test/read.cgi/hneta/1090996575/
2回目のNTR・・・切ないですね。
その後、主は幸せを掴めたのでしょうか?!